Carbohydrate sulfotransferase gene6遺伝子のArg211Trp変異をもつ斑状角膜ジストロフィ

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タイトル別名
  • Clinical and histlological phenotype of a macular corneal dystrophy with carbohydrate sulfotransferase gene 6 Arg211Trp mutation.
  • Carbohydrate sulfotransferase gene6 イデンシ ノ Arg211Trp ヘンイ オ モツ ハンジョウ カクマク ジストロフィ

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説明

目的: 斑状角膜ジストロフィは常染色体劣性遺伝形式を示す稀な角膜混濁性疾患である. この疾患の患者角膜・血清ではケラタン硫酸の硫酸化の異常が認められることが示され, 患者は抗ケラタン硫酸モノクローナル抗体 (1/20-5D4) への反応性により, 3つのタイプ, すなわちI型・II型・Ia型に分類されている. 最近, carbohydrate sulfotransferase gene 6 (CHST6) の点変異がI型に, また隣接して存在するcarbohydrate sulfotransferase gene 5 (CHST5) との間に存在する非翻訳領域の欠損や組み換えがII型に関連することが報告された. われわれは斑状角膜ジストロフィ (MCD) の1家系のCHST6遺伝子解析を行いその病型との関連について検討した. 対象: 角膜移植を行った斑状角膜ジストロフィ患者1名とその家族を対象とした. 方法: 末梢白血球より得られたDNAを用いてCHST6をPCR法で増幅し直接シークエンス法により解析することで遺伝子変異の有無を検討した. 結果: CHST6のコドン211のアルギニンがトリプトファンに変化するミスセンス変異 (Arg 211Trp) がホモ接合で認められた. Arg211Trpは血清に硫酸化ケラタン硫酸が検出されないMCD (I型) と関連する変異としてすでに報告されている. 考案: 本症例の血清には硫酸化ケラタン硫酸は検出されなかったが, 角膜免疫組織化学は従来の報告のいずれにも該当しない所見を呈していた. Arg211Trp変異はMCDI型の亜型を呈する可能性があると考えられた.

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