病院内医療情報のフル活用を目指して —院内Rawデータの有効活用—

  • 小林 利彦
    浜松医科大学医学部附属病院 医療福祉支援センター
  • 木村 通男
    浜松医科大学医学部附属病院 医療情報部

書誌事項

タイトル別名
  • Full Use of Medical Information in Hospital —Useful and Valuable Raw Data in Hospital—

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説明

病院内には医療情報が数多く存在するが,デジタル入力された患者基本情報,病名,検査結果,画像,処方歴等ですら有効活用されていない.実際,病床稼働率や平均在院日数,診療単価といった医事課からの報告と,レセプトおよび厚労省に提出するDPC関連情報等の作成で終わっている施設も多い.今回,当院で医療情報の二次活用に利用しているIBARS(医療事務システム),girasol(DPC分析ソフト),D☆D(標準化データの検索ソフト)に関して,その有用性を検証した.IBARSは請求項目の分析には有用だが,データの抽出時間に難がある.girasolでは臨床指標の可視化やGISとのリンクは容易だが,検査結果は含まれず,入院患者のみが対象という制限もある.D☆Dは,検査結果を含む指標分析や薬害事例の抽出に有用だが,検索ロジックに関して一定のスキルが必要である.各病院に潜在するデータベースの有効活用が期待される.

収録刊行物

  • 医療情報学

    医療情報学 32 (1), 27-34, 2012

    一般社団法人 日本医療情報学会

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