イタリアンライグラスとローズグラスの不耕起連続栽培に関する研究 : 第2報ローズグラスのイタリアンライグラス間不耕起まきの可能性と栽培上の問題点について
書誌事項
- タイトル別名
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- Studies on Establishment of Italian Ryegrass-Rhodes Grass Pasture by Sod-sowing Method : 2. An Evaluation of Sod-sowing of Rhodes Grass to Italian Ryegrass Field
抄録
イタリアンライグラスの草間にローズグラスを不耕起のまま播種する栽培法について検討した。方法は,ローズグラス(後作)播種時におけるイタリアンライグラス(前作)の刈取りの高さ(低・標),後作物播種1回前の刈取り時における追肥量(多・少),後作物の播種期(4月,5月,6月)を変え,前作物刈取り直後に不耕起のまま後作物を散播または条播した。比較のために慣行区(耕起まき区)を設けた。1.不耕起まき区のイタリアンライグラスの乾物収量は,耕起まき区より刈取り回数が数回増すために10〜60kg/aの増収となった。その他の各種の処理は各刈取り時の収量には差をもたらしたが総収量にはほとんど影響せず140〜150kg/aの乾物収量を得た。2.ローズグラスの乾物収量は,前作物との競争がなかった耕起まき区がまさった。不耕起まき区間では,5月まき収量が最も高く(80〜90kg/a),4月まきは競争の結果,また6月まきは生育期間が短かいために5月まきより低収(50〜70kg/a)となった。後作物播種1回前の前作物の刈取り時における多追肥および播種時の低刈りは,前作物の再生長を押え後作物の初期生育を促進した。3.9月から翌年10月までの不耕起まき区の総乾物収量は,5月まきが最も高く240〜260kg/a,4月および6月まきで220〜240kg/aで,いずれも耕起まき区と大差なかった。4.不耕起まきは耕起まきよりイタリアンライグラスからローズグラスヘ移行する時期の生草生産の端境期を短縮し,粗飼料生産を年間を通じて比較的平均化した。
収録刊行物
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- 日本草地学会誌
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日本草地学会誌 13 (1), 13-18, 1967
日本草地学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205750558976
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- NII論文ID
- 110006439698
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- ISSN
- 21886555
- 04475933
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可