牧草中のエストロジェン様物質に関する研究 : 第5報 ハムスターに対する成長促進効果の草種による差異

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Estrogenic Substances in Herbage : V. Comparative test of growth promoting effect of various herbage extract on the golden hamster
  • ハムスターに対する成長促進効果の草種による差異
  • ハムスター ニ タイスル セイチョウ ソクシン コウカ ノ ソウシュ ニ ヨル サイ

この論文をさがす

説明

エストロジェン活性の認められたマメ科牧草3草種とイネ科牧草1草種とを用いて,それぞれのエチルエーテル抽出物を,ESを含まない基礎飼料に添加して幼若去勢雌ハムスターの飼育試験を行ない,その成長促進効果の草種間差の有無を検討した。1.基礎飼料1gあたり,各草種の抽出物(牧草乾物0.66g相当から得られる抽出物)を添加した飼料を与えた場合の60日間の増体量は,基礎飼料のみを与えた対照区の増体量に比べて,La-E区では27%,Re-E区では,31%,Al-E区では46%,It-E区では49%それぞれ増加し,また,牧草ESの一つであるcoumestrolを33μg/g diet添加した区も30%増加した。2.各牧草抽出物の添加によって,飼料効率が向上し,Al-E区では28%,It-E区では18%,coumestrol区では12%,La-E区では10%,Re-E区では6%,それぞれ対照区の飼料効率よりまさっていた。3.アルファルファおよびアカクローバについては,抽出物の添加量を9mg/g dietと18mg/g dietの2段階を設けたが,添加量を変えても,増体量ならびに飼料効率にはほとんど差を生じなかった。4.飼料のエストロジェン活性値とハムスターの増体量ならびに飼料効率との間には一定の関係は認められなかったが,DES添加による飼育成績と同様に,牧草中のES添加の場合も,エストロジェン活性値がDESに換算して10μg/kg diet前後の場合に成長促進効果が最も大きかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ