牧草中のエストロジェン様物質に関する研究 : 第6報 アルファルファ抽出物のハムスターに対する成長促進効果の生育季節による差異

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Estrogenic Substances in Herbage : VI. Seasonal variation of growth promoting effect of alfalfa extract on the golden hamster
  • アルファルファ抽出物のハムスターに対する成長促進効果の生育季節による差異
  • アルファルファ チュウシュツブツ ノ ハムスター ニ タイスル セイチョウ ソクシン コウカ ノ セイイク キセツ ニ ヨル サイ

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説明

アルファルファの1番草から4番草までを用いて,それぞれのエチルエーテル抽出物を,ESを含まない基礎飼料に添加して幼若去勢雌ハムスターの飼育試験を行ない,アルファルファの生育季節による成長促進効果の差異を検討した。この場合基礎飼料1gあたりの各抽出物の添加量は,アルファルファ乾物0.66gに相当する量であった。試験の結果を要約すると次の通りである。1.アルファルファ抽出物を添加した飼料を与えた場合の60日間の増体量は,基礎飼料のみを与えた対照区の増体量に比べて,1番草では46%,2番草は25%,3番草は34%,4番草は30%それぞれ対照区よりも大きくなった。2.アルファルファ抽出物の添加により,飼料の摂取量はいずれも増加したが,増体量の最も大きかった1番草区の飼料摂取量増加は他の試験区に比べて少ないことから考えて,飼料摂取量の増加のみが成長促進効果に結びついているのではなく,生体内の代謝に影響しているものと考えられる。3.飼料効率の対照区に対する増加率は1番草区が最も大きく28%増となったが,2番草区と3番草区ではともに9%,4番草区では5%増となり,増体量と飼料効率との両者の増加率には一定の関係は認められなかった。4.アルファルファ抽出物の成長促進効果はその中に含まれるエストロジェン様物質の作用によるものと考えられるが,アルファルファの生育季節によるエストロジェン活性値の変動とハムスターに対する成長促進効果の変動とは一致しなかった。

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