アルファルファ主要品種の収量と維持年限の比較

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タイトル別名
  • Adaptability Test of Alfalfa Varieties for the warmer Region of Japan
  • アルファルファ シュヨウ ヒンシュ ノ シュウリョウ ト イジ ネンゲン ノ ヒカク

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説明

世界各地から集めたアルファルファ55品種について,秋まきづ利用3年目まで,収量と草勢維持の良否を比較して次の結果を得た。来歴的にみてMedicago sativa系に属する品種は欠株の発生が少なく,草勢の維持が良好であった。これに対して,M. media系に属する品種は,夏季の欠株発生が多く,2年目の夏を境として後半の草勢劣化が目立った。欠株の発生は減収と密接な関係を有していた。一般に,初期の収量はmedia系の品種が上位を占め,sativa系の品種は中位以下に分布する傾向であったが,2年目夏以降は逐次,順位が逆転し,3年目にはsativa系が上位を独占するに至った。media系の中でも,フランスのDu Puitsなど,Flamande型の一群や,ドイツの一部品種は欠株の発生率がとくに高く,後期の減収度が大きいが,初期収量が高いので3カ年の合計では必ずしも低くならなかった。全品種を通じて,北イタリーのLodi農試育成種が収量,永続性ともに抜群で注目された。わが国暖地での栽培品種としてsativa系がより適応することは,原産地の気象条件からいって首肯できるところであるが,適応品種の選定には,耐病性や品質も考慮し,さらに各地で試験を重ねる必要がある。

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