牧草の乾物生産 : 第8報 個体密度が牧草群落の乾物生産におよぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Dry Matter Production of Forage Plants : VIII. Influence of plant density on the dry matter production in forage plant population
  • 個体密度が牧草群落の乾物生産におよぼす影響
  • コタイ ミツド ガ ボクソウ グンラク ノ カンブツ セイサン ニ オヨボス エイキョウ

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説明

個体密度が草地の乾物生産におよぼす影響を実験的,理論的に明らかにするため,アカクローバ草地を供試して検討した。1.高密度区(440個体/m^2)と低密度区(88個体/m^2)において,個体レベルでは後者の方が乾物生産上有利な態勢となるのに対し,群落レベルでは前者において有利な態勢となった。特にこの傾向は,再生前期段階で顕著であり,これは主として,刈取後の葉面積の増加速度の差に基づいていた。2.乾物生産式,CGR式を用いて各密度段階における乾物生産量,CGRを推定し,群落のCO_2収支の面から個体密度が乾物生産におよぼす影響について検討した結果,個体密度の影響は再生前期段階で大きく,高密度になるほど乾物生産効率は高まる傾向を示したが,再生後期段階では個体密度による差は小さくなることがわかった。これらの結果から,高密度条件では刈取間隔を短かくした場合に,また,低密度条件では刈取間隔を長くした場合に乾物生産効率は高くなるものと考えられる。また,本実験の結果から,通常栽培条件下(刈取間隔60日前後)では,アカクローバの個体密度の最大値は400〜500〜個体/m^2となるものと考えられる。

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