孤立状態で生育するシバ(Zoysia japonica Steud.)ほふく茎各器官における発育の規則性

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  • Regularity in Developmental Patterns of Stolons and Tillers of Zoysia japonica Steud. Plants Growing under a Spaced-plant condition

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抄録

十分な空間と施肥を得て孤立状態で生育するシバのほふく茎各先端部では, 概ね2.5日周期で直線的に節群の形成が繰り返されていた。完成した各節群においては, 各々, 約2.7日後に節根, また, 5.3日後および6.9日後にそれぞれTaおよびTb分げつの発生が規則的に繰りかえされるのが観察された。各節群から順次出現したTa分げつは, それぞれ一定の間隔を経て, まず節間の伸長を開始, 次いで節群を形成した後, 節根を発生して規則的にほふく茎へと転じた。Tbでは, ほふく茎への転換のタイミングがやや遅れて不規則になる傾向が認められた。 ほふく茎茎端部の解剖学的観察の結果, 完成直後の節群の2節群上位(MNn_<+2> )でTa, 1節群上位(MNn_<+1>)でTbの原基が分化し, TaはMNn, TbはMNn_<-1>においてそれぞれ4, 5葉の幼葉を持つ分げつ芽の形態を完成するのが確認された。各節群の直下に位置する伸長節間は, 茎端直下で分化後, 向基的に指数関数的に長さを増してMNn_<-1>直下でほぼ伸長を完了したが, この段階で初めてMNn_<-1>から発根があり, やや遅れてTaが発生することになる。

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