窒素施肥量がグリーンパニックの植物体各部の重量,化学組成およびin vitro乾物消化率に及ぼす影響
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- フライシャー J.E.
- 九州大学農学部:(現)ガーナ大学
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- 増田 泰久
- 九州大学農学部
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- 五斗 一郎
- 九州大学農学部
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of Nitrogen Fertilization on the Yield, Chemical Composition and In Vitro Digestibility of Green Panic Plant Fractions
- 窒素施肥量がグリーンパニックの植物体各部の重量,化学組成およびin vitro乾物消化率に及ぼす影響〔英文〕
- チッソ セヒリョウ ガ グリーン パニック ノ ショクブツタイ カクブ ノ ジ
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抄録
暖地型イネ科牧草グリーンパニック(Panicum maximum var. trichoglume cv. Petrie)の生長と栄養価値に及ぼす窒素施肥量と再生期間の影響を,葉部,枯葉部および茎部(葉鞘と花序を含む)にわけて検討した。窒素施肥量は,0,14.3,28.6,42.9および57.2gN/a/日の5段階とし,再生期間は2,4,6および8週間の4段階とする計20処理の圃場試験を実施した。再生期間が長くなると葉部割合は減少し,枯葉部と茎部割合が増加したが,この傾向には窒素施肥量による有意な影響は認められなかった。窒素含有率は葉部で高く,茎部で低く,枯葉部は両者の中間の値を示した。各部の値とも多肥区で高い値となった。細胞壁成分含有率は葉部が茎部より低く,枯葉部は茎部と同等かやや低い値を示した。これらの値は,多肥区ほど低い値となったが,生長とともに急速に高くなった。各部の乾物消化率は生長とともに低下し,1日当たり低下速度は,葉部の0.29%に対し茎部では0.81%と高い値を示した。乾物消化率と細胞壁成分含有率との間に高い負の相関関係が,収穫部全体および植物体各部についてそれぞれ認められた。収穫部全体の消化率と茎部および枯葉部割合との間には有意な負の相関関係が得られ,全体の消化率と葉部割合との間には有意な正の相関関係が認められた。本実験において窒素施肥量が消化率に影響を及ぼさなかった要因としては,植物体各部の割合が大きな影響を受けなかったこと,および窒素施肥による窒素含有率の増加は細胞壁成分含有率を低下させたが消化率に変動を及ぼすほど大きくなかったことなどが考えられる。
収録刊行物
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- 日本草地学会誌
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日本草地学会誌 30 (1), 20-28, 1984
日本草地学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205753586944
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- NII論文ID
- 110006466538
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- NII書誌ID
- AN00194108
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- ISSN
- 21886555
- 04475933
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- NDL書誌ID
- 2998469
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可