オーチャードグラスの出穂制御に関する研究 : VI.経年株の春化に及ぼす温度と日長の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Control of Flowering of Orchardgrass (Dactylis glomerata L.) : VI. Influence of temperature and day-length on floral-induction in aged plant
  • オーチャードグラスの出穂制御に関する研究-6-経年株の春化に及ぼす温度と日長の影響
  • オーチャードグラス ノ シュッスイ セイギョ ニカンスルケンキュウ 6 ケイネ

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説明

オーチャードグラスの出穂の機作とその制御方法を明らかにするため,本報では,経年株から株分けした生育良好な分げつを供試して,温度と日長の季節的変化が春化に及ぼす影響を調べた。その結果,春化のための有効温度の高温限界値には品種・系統間差異が見られることが明らかになった。すなわち,春化処理効果は「Aberystwyth S143」では処理期間中の平均気温が17.0℃以上を示した6月,8月および10月の処理で,「アオナミ」および「Latar」では平均気温が最高値(22.9℃)を示した8月の処理で低下したが,「EV-700」に対する春化処理効果は本実験で検討した温度範囲では全く低下しなかった。また,西那須野における日長条件(9時間37分〜14時間43分)は,供試品種・系統の如何にかかわらず,周年を通じて春化のための限界日長条件をほぼ満たしていることが分った。以上の結果と前報までの結果から,経年株の春化に有効な温度と日長の範囲は,幼植物のそれよりも著しく拡大していると考察された。

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