暖地型マメ科Aeschynomene americana L.の生育に伴う乾物消化率及び窒素含有率の推移

書誌事項

タイトル別名
  • Dry Matter Digestibility and Nitrogen Content of Tropical Forage Legume Aeschynomene americana L. Grown in the Drained Paddy Field and Upland Field
  • 暖地型豆科 Aeschynomene americana L. の生育に伴う乾物消化率及び窒素含有率の推移
  • ダンチガタ マメカ Aeschynomene americana L ノ セイイク ニ トモナウ カンブツ ショウカリツ オヨビ チッソ ガンユウリツ ノ スイイ

この論文をさがす

説明

本研究ではAeschynomene属牧草の水田転換圃場及び畑圃場での生育に伴う消化率及び窒素含有率の変動を明らかにするため, 1994年と1995年に経時的な調査を行った。Aeschynomene属(A.americana L.cv.Glenn.CPI 93556及びcv.Lee)及び対照草種のファジービーン(Macroptilium lathyroides(L.)Urb.cv.Murray)のin vitro乾物消化率(IVDMD)は葉部より茎部で低く, 生育の進行と共に低下し, 高温となる8月から9月上旬にかけて特に低下が著しくなった。畑圃場において94年は土壌水分不足による生育の一時的停滞が認められたが, その時期のIVDMDの急激な低下は認められなかった。また, 水田転換圃場と畑圃場を比較すると水田転換圃場で低い値で推移した。IVDMDは, Glenn及び93556は乾物収量との間に, Leeは茎部/葉部比(S/L)との間に高い負の偏相関が認められた。1日当たりのIVDMDの減少率は, 水田転換圃場のAescnynomene属の茎部は生育日数の増加に伴い, 細圃場においてGlennは生育日数と日射量の増加に伴い小さくなり, 93556は気温の上昇に伴い大きくなり, Leeにおいては生育日数の増加に伴い小さくなった。葉部においてはGlennは水田転換, 畑圃場とも気温の上昇に伴い減少率は大きくなり, 93556の水田転換圃場では生育日数の増加に伴い, 畑圃場では日射量の増加に伴い減少率は小さくなった。Leeの水田転換圃場では日射量の減少に伴い, 畑圃場では気温の上昇に伴い減少率は大きくなった。窒素含有率は水田転換, 畑圃場とも茎部より葉部で高く, 生育の進行と共に低下した。また, 高温時ほど低下は著しくなった。地上部窒素含有率は乾物消化率と同様乾物収量及びS/Lと高い負の相関が認められ, Glennにおいては窒素含有率は乾物収量増加に伴い低下し, LeeはS/Lの増加に伴い低下し, 93556は乾物収量及びS/Lの増加に伴い低下した。偏相関分析及び重回帰分析により, 畑圃場の窒素舎有率の減少は水田転換圃場に比べ土壌pF, 気温, 日射量等の環境要因の影響を大きく受けていた。可消化乾物収量及び窒素収量は乾物収量と同様の推移を示し, 水田転換圃場で高い値となった。

収録刊行物

参考文献 (13)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ