チガヤ(Imperata cylindrica (L.) BEAUV. var. koenigii (RETZ.) DURAND et SCHINZ)の耐塩性におけるクローン間変異

書誌事項

タイトル別名
  • Clonal Variation in Salt Tolerance of Imperata cylindrica (L.) BEAUV. var. koenigii (RETZ.) DURAND et SCHINZ
  • チガヤ(Imperata cylindrica(L.)Beauv.var.koenigii(Retz.)Durand et Schinz)の耐塩性におけるクローン間変異〔英文〕
  • チガヤ Imperata cylindrica L.Beauv.var.koe

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説明

チガヤ(Imperata cylindrica (L.) BEAUV. var. koenigii (RETZ.) DURAND et SCHINZ)の耐塩性におけるクローン間変異を明らかにするために,紀伊半島の山間,海岸平野および海岸前線砂丘由来の各々3クローン,計9クローンについて,NaCl各処理区(0.0,1.5,3.0%)あたり,1クローンにつき5分株個体を供試した実験を行った。各分株個体を1/5,000aワグナーポットに栽植し,1987年8月4日から11月10日まで2週間ごとに200mlのNaCl水溶液を灌注した。同年11月24日に各分株個体を掘り取り,草丈,シュート数,根茎数,根茎長および器官別乾物重を測定した。各クローンの草丈および全乾物重はNaCl濃度の上昇に伴い減少した。海岸前線砂丘由来のクローン(F型)の全乾物重は対照区(NaCl濃度,0.0%)においては他のクローン(C型)より小であったが,NaCl処理区においては大であり,NaCl処理によるF型の全乾物重の減少率はC型より小であった。各クローンのシュート数に対するNaCl処理の影響に関しては一定の傾向は認められなかった。F型のクローンNO.8の根重は処理区間で差異が認められなかったが,その他のクローンではNaCl処理によって減少した。NaCl処理に対する両型の反応の差異は根茎において顕著で,F型の根茎重および根茎長の減少率はC型より小であった。F型はC型に比し,常に潮風にさらされている生育地にうまく適応している可能性があると推定された。

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