書誌事項
- タイトル別名
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- Studies on the Agricultural Utilization of Factory Waste : I. Effect of crude ettringite on the growth and the nitrogen fixation of some leguminous forages
- 産業廃棄物の農業利用に関する研究-1-高炉水滓と脱硫石こうを原料として合成した粗工トリンジャイトの肥効
- サンギョウ ハイキブツ ノ ノウギョウ リヨウ ニカンスルケンキュウ 1 コウ
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説明
本研究は高炉水滓と脱硫石こうより製造した粗エトリンジャィト(主成分:3CaO・Al_2O_3・3CaSO_4・30〜32H_2O)の農業利用の可能性を調べることを目的とする。上記資材および消石灰で土壌pHを5.5,6.5,7.5に矯正した鉱質酸性土壌(原土pH 4.5)を1/2,000aポットにつめ,施肥したのち3種のマメ科牧草(ラジノクローバ,アカクローバ,アルファルファ)を播種し,牧草の生育,カリ吸収,根粒着生および共生窒素固定能におよぼすエトリンジャイトの施用効果を調査した。その結果,下記のことが明らかとなった。1.粗エトリンジャイトの土壌酸性矯正能は消石灰の1/10程度であるが,その矯正持続効果は著しく高かった。2.粗エトリンジャイトの施用効果はアルファルファにおいて最も強く示され,ついで,アカクローバ,ラジノクローバの順に強く示されたが,その効果は刈取回数が増すにつれて増大する傾向にあった。3.粗エトリンジャイトに共存するカリウムは牧草によって吸収利用されるが,本実験条件下においては,そのものが肥効発現の主要因であるとは認められなかった。4.粗エトリンジャイトの施用はマメ科牧草,とくにアルファルファの共生窒素固定能を増大させるが,その効果は根粒着生量の増大,単位根粒重当りの活性増大に起因していることが明らかとなった。5.これらの結果より,粗エトリンジャイトの肥効は主として土壌酸性の矯正持続効果を通して発現するものとみられ,当資材が永年性草地や果樹園の土壌改良資材として有望であることが推察された。
収録刊行物
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- 日本草地学会誌
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日本草地学会誌 25 (1), 55-61, 1979
日本草地学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205754417792
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- NII論文ID
- 110006465219
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- NII書誌ID
- AN00194108
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- ISSN
- 21886555
- 04475933
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- NDL書誌ID
- 2050214
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可