選抜乳酸菌株の実験室規模サイレージにおける乳酸発酵能

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  • Lactic Acid Productivity of the Selected Strains of the Genus Lactobacillus in Laboratory-scale Silages
  • Lactic Acid Productivity of the Selecte

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抄録

先に確立したサイレージモデル発酵系(パウチ法)及びパウチ法を応用した実験室規模のサイレージ調製によって,乳酸菌選抜株(Lactobacillus rhamnosus NGRI 0110, Lactobacillus plantarum NGRI 0320, L. plantarum NGRI 0529及びLactobacillus pentosus NGRI 0506)の動態及びそれらの接種効果を調べ,以下の結果を得た。1. L. rhamnosusは他の供試乳酸菌株に比べて優れた耐酸性を示し,37℃,12日間の純粋培養では,生存菌数が他菌株より10^2〜10^3倍高く,乳酸生成量も約10%多かった。また,45℃下でも優れた乳酸発酵能を示した。2. L. plantarum及びL. pentosusの3菌株は,純粋培養した場合,37℃下でL. rhamnosusより優れた増殖性を示し,乳酸を速やかに生成した。またこれらの株は,10℃下でも優れた乳酸発酵能を示した。3.乳酸菌,酪酸菌,及びColi型細菌の混合培養サイレージモデル発酵系を用いてL. plantarum及びL. pentosusの3菌株をL. rhamnosusとともに混合接種養した場合,各乳酸菌供試菌株を単独で接種した場合と比較して,約20%多くの乳酸が生成し,対糖乳酸収率も向上した。これは, L. rhamnosusの優れた耐酸性とL. plantarurn及びL. pentosusの優れた増殖性の相乗効果によるものと考えられた。これらの供試乳酸菌株をアルファルファあるいはイタリアンライグラスに接種してサイレージを調製した場合にも同様な結果が得られた。

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