ローズグラスおよびギニアグラスサイレージに対する予乾および細胞壁分解酵素添加の影響

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  • Fermentation of Rhodesgrass and Guineagrass Silages with or without Wilting and Added Cell Wall Degrading Enzymes

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抄録

ローズグラスとギニアグラスサイレージの発酵品質ならびにin vitro消化性に対する予乾および細胞壁分解酵素添加の影響について検討した。両草とも一番草を用い, 刈り取り後直接あるいは4時間予乾してからサイレージ調製に供した。細胞壁分解酵素の添加量は0.2 g kg^<-1>とし, 埋蔵45日後に開封して化学成分および発酵品質の変化を調べた。また, 各サイレージをin vitroで培養して, NDFの分解率を測定した。酵素無添加の場合, ローズグラスサイレージでは酢酸あるいは酪酸が優先したが, ギニアグラスサイレージでは乳酸が最も多かった。予乾は有機酸生成を抑制したが, ローズグラスサイレージでは乳酸の比率も低下させた。両草種とも, 酵素を添加すると乳酸量が増大しpHおよびNH_3-N比率が低下して発酵品質は改善された。NDFおよびADF舎量は酵素添加によって減少したが, その変化は予乾によって大きく減弱された。in vitroのNDF分解率は予乾サイレージより無予乾サイレージの方が低かった。酵素の添加はNDF分解率を低下させたが, その効果はギニアグラスサイレージを72時間培養した場合に限られた。これらのことから, 細胞壁分解酵素の使用は暖地型牧草から良質サイレージを調製するうえで非常に有効であるが, 低水分の材料草ではその効果が小さくなることが示された。

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参考文献 (29)*注記

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