放牧仔牛のエネルギー摂取量及び代謝エネルギー利用効率おける草種間比較

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of Energy Intake and Efficiency of Utilization of Metabolizable Energy for Gain on Grazed Festuca and Lolium Pastures
  • 放牧仔牛のエネルギー摂取量及び代謝エネルギー利用効率における草種間比較〔英文〕
  • ホウボク コウシ ノ エネルギー セッシュリョウ オヨビ タイシャ エネルギー

この論文をさがす

抄録

放牧草地のエネルギーの流れに対する牧草の消化率の影響を調べることを目的として,イタリアンライグラス(Ir)またはペレニアルライグラス(Pr)放牧草地において各種の実測を行い,以下のエネルギー要素を計算した。牧草エネルギー供給量(HA),絶食時代謝量に基づく放牧強度(GI),牧草エネルギー被食量(HCE),以上単位は,GJ/10a/放牧期。増対蓄積エネルギー量(DRE),熱産生量(DHP),代謝エネルギー摂取量(DMEI),以上単位は,MJ/F/day。FはARC(1980)の方法で計算した放牧牛の絶食時代謝量(MJ/day)。HA,HCEは刈り取り法に基づいて求め,DREは放牧牛の体重増加量からARC(1980)の方法で計算した。DHPは心拍数から推定した。DMEIはDRE+DHPとして求めた。HA,GIとHCEとの関係は以下のように表された。HCE=12.6GI-70.5G1^2/HA-0.248(R^2=0.81)この式により推定されるHCEと,大久保らの報告のトールフェスク放牧草地のそれとに大きな違いはなかった。in vitro法により求めた牧草消化率(IVDMD)はトールフェスクのIVDMDより約10%高く,牧草供給量から牧草被食量へのエネルギーの流れに対する牧草消化率の影響は明かでなかった。DMEIとDREとの関係は以下の回帰式で表された.Ir春季DRE=0.63DMEI-1.76 Pr春季DRE=0.65DMEI-1.72 IrおよびPr夏季DRE=0.43DMEI-1.04 黒川らの報告におけるトールフェスクの場合を含めると,上記の回帰式の回帰係数(代謝エネルギーの利用効率,k)は,IVDMDから計算した可食部全体の消化率と有意な(p<0.05)相関関係にあり,kに対する牧草消化率の影響が確かめられた.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ