隆起型早期胃悪性リンパ腫の1例

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  • Protruded Type of Early Malignant Lymphoma of the Stomach : Report of a Case

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抄録

症例は59歳男性。当院の健診胃X線検査で隆起性病変を指摘され,精査加療目的で入院となった。上部内視鏡検査にて表面やや凹凸を伴う隆起性病変を認め,生検を施行した。病理診断はlymphoma study group(LSG)分類の胃悪性リンパ腫non-Hodgkin,B cell,diffuse medium sizedと診断され,手術を施行した。胃切除標本では,表面にやや凹凸を伴う扁平な隆起性病変を認め,深達度はsmに限局されており,リンパ節転移は認められなかった。以上より早期胃悪性リンパ腫と診断した。近年,上部消化管内視鏡および健康診断の普及により早期胃悪性リンパ腫が多く報告されるようになってきたが,一般的には早期胃癌分類のⅡc様を呈する所見が多く認められ,自験例のようなⅡa様を呈する所見は,著者らが検索しえた範囲では,本邦では自験例を含め7例にしかすぎず,比較的まれな症例であると考えられたので,若干の文献的考察を加え報告する。

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