クラミジア直腸炎の1例

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タイトル別名
  • A Case of Chlamydia Trachomatis Proctitis

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Chlamydia trachomatisによる直腸炎の1例を経験したので報告した。症例は37歳女性で,粘血便を主訴に来院した。注腸造影および大腸内視鏡検査で,下部直腸に限局し,集簇した小顆粒の粘膜を認めた。生検組織はリンパ濾胞の増生を多数認めるのみであったが,直腸擦過診でChlamydia trachomatis抗原が陽性,また血清でのChlamydia trachomatis抗体のIgG,IgMともに陽性であったため,クラミジア直腸炎と診断した。テトラサイクリンの経口投与による治療を開始したが,治療効果がなく,特別に同剤の坐薬を作製し加療した。大腸内視鏡での経過観察で小隆起の減少および扁平化,またクラミジア抗原の陰性化,クラミジア抗体IgMの陰性化を認めた。以上より,クラミジア直腸炎にはテトラサイクリン坐薬が有効であると考えられた。

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