経腸栄養施行患者における漢方薬の応用

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タイトル別名
  • Usefulness of Kampo medicine in enteral nutrition
  • 経腸栄養施行患者における漢方薬の応用 : 薬剤師の立場から
  • ケイ チョウ エイヨウ シコウ カンジャ ニ オケル カンポウヤク ノ オウヨウ : ヤクザイシ ノ タチバ カラ
  • ―薬剤師の立場から―
  • -From the standpoint of a pharmacist' view-

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抄録

<p>経腸栄養法において臨床上問題となる合併症として、排便異常、腹満等の消化器症状や胃食道逆流による誤嚥性肺炎が挙げられる。これらの合併症の対策として整腸剤、消化管機能改善剤の投与、経腸栄養剤の投与法の検討や半固形化などの取り組みがなされているが十分な効果が得られず経腸栄養法の継続が困難となる症例を少なからず経験する。また、消化吸収機能の低下により十分な栄養改善が得られない症例も存在する。近年、漢方薬の有用性が認識され経腸栄養施行患者でも日常臨床で漢方薬が使用されている。人参湯、大建中湯、潤腸湯、六君子湯、茯苓飲などは下痢、イレウス、腹満、便秘などの消化器症状や胃食道逆流による誤嚥性肺炎などの合併症に投与され、良好な結果が得られている。更に、補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯は栄養改善の向上に有効であることが報告されている。経腸栄養法を安全に継続するうえで漢方薬は有用な補助療法に成り得ると考えられ、薬剤師が症状に適した漢方薬を提案していくことが重要と思われる。</p>

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