遷延する低アルブミン血症は廃用症候群を呈した入院患者の移動能力の回復を阻害する因子である

書誌事項

タイトル別名
  • Lingering low serum albumin contributes to the delayed recovery from locomotion disability induced during the hospitalization in patients with disuse syndrome
  • センエン スル テイアルブミン ケッショウ ワ ハイヨウ ショウコウグン オ テイシタ ニュウイン カンジャ ノ イドウ ノウリョク ノ カイフク オ ソガイ スル インシ デ アル

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説明

【目的】廃用症候群の患者において、遷延する低アルブミン血症が入院中に低下した移動能力の回復を阻害する因子となるか否かについて検討した。【方法】対象は、入院後の血清アルブミン濃度(Alb)が2.5g/dL以下を示した廃用症候群の患者108例とした。退院時の移動能力から対象を2群に分類し、退院時までに病棟内歩行が自立した患者を歩行自立群(80例)、歩行が自立しなかった患者を歩行非自立群(28例)とした。患者の Albを入院時、最低値を示した時点、および退院時で評価し、3時点の Albを2群間で比較した。また、退院時の移動能力を規定する因子をロジスティック回帰分析で検討した。【結果】退院時 Albは、歩行自立群と比べ歩行非自立群で有意に低値であった(P < 0.001)。ロジスティック回帰分析において、退院時 Albは退院時の移動能力の低下に対する独立した規定因子であった(P = 0.031)。【結論】廃用症候群の患者において、遷延する低 Alb血症は入院中に低下した移動能力の回復を阻害する因子と考えられた。

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