3 品種のキウイフルーツにおけるプロピレン処理期間の調節と 1-MCP 処理による棚持ち期間の延長

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タイトル別名
  • Extension of Shelf-life by Limited Duration of Propylene and 1-MCP Treatments in Three Kiwifruit Cultivars
  • Extension of shelf life by limited duration of propylene and 1−MCP in three kiwifruit cultivars
  • Extension of shelf life by limited duration of propylene and 1-MCP in three kiwifruit cultivars

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説明

キウイフルーツ‘レインボーレッド’Actinidia chinensis,‘さぬきゴールド’A. chinensis および‘ヘイワード’A. deliciosa について食用最適期間“eating window”を延長するためにプロピレンおよび 1-methylcyclopropene(1-MCP)の処理期間,組み合わせを検討した.プロピレン処理は果実成熟を誘導し,果肉軟化,可溶性固形物含量の増加,滴定酸含量の減少を促進したが,その処理期間に応じてエチレン生成誘導に至る場合も至らない場合もあった.内生エチレン生成が誘導されると成熟を促進し,過熟段階に達するのが早まり“eating window”期間は短くなった.プロピレンを 48 時間処理すると‘レインボーレッド’と‘さぬきゴールド’では内生エチレン生成に至り“eating window”期間は僅か 2 日間(処理開始後 3–5 日)であったのに対し,‘ヘイワード’では 7 日間(処理開始後 3–10 日)であった.すなわち,‘レインボーレッド’と‘さぬきゴールド’では‘ヘイワード’より“eating window”が短く,品種間に大きな差異があることを示している.プロピレン処理を 24 時間に短縮するとエチレン生成誘導には至らなかったが,品種により時期の違いはあったもののいずれでも果実は可食状態に達した.‘レインボーレッド’と‘さぬきゴールド’では 48 時間プロピレン処理の後に 1-MCP 処理することで内生エチレン生成を抑制し“eating window”および棚持ち期間を延長できた.これらの結果は,プロピレン処理の期間の調整および 1-MCP 処理との組み合わせによってキウイフルーツ果実の棚持ち期間を延長できることを示している.

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参考文献 (33)*注記

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