保育の場における関与観察者の存在の意味を探る

書誌事項

タイトル別名
  • A Consideration on the Significance of a Participatory Observer among Nursery School Children :
  • 保育の場における関与観察者の存在の意味を探る--ある園児に投げかけられた言葉をめぐる考察から
  • ホイク ノ バ ニ オケル カンヨ カンサツシャ ノ ソンザイ ノ イミ オ サグル アル エンジ ニ ナゲ カケラレタ コトバ オ メグル コウサツ カラ
  • ―ある園児に投げかけられた言葉をめぐる考察から―
  • Focusing on the Unintended Message of a Girl to the Observer

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抄録

本論文の目的は,筆者が,保育園での関与観察の中で得たある印象的なエピソードを分析することにより,園児にとっての関与観察者の存在の意味について省察することである。考察によってまず,関与観察者は園児にとって,単なる「観る者」ではなく,固有の間主観的関係性を築く可能性をもった具体的他者として現れていることを示した。第二には,こうした「生きた自他関係」を生きることによってこそ,固有性をもった生身の子どもの体験世界を真に理解することが可能になることに言及した。最後に,これらの省察から,関与観察という方法が,現場において研究者に極めて実践的な「問い」を立ち上げる方法論であることに言及した。

収録刊行物

  • 保育学研究

    保育学研究 48 (2), 123-132, 2010

    一般社団法人 日本保育学会

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