幼稚園の帰りのあいさつ場面におけるルーティン生成の過程

書誌事項

タイトル別名
  • The Dynamic Process of the Emergence of Routine in the 'Good-Bye' Greeting Time :
  • 幼稚園の帰りのあいさつ場面におけるルーティン生成の過程--3歳児の分析から
  • ヨウチエン ノ カエリ ノ アイサツ バメン ニ オケル ルーティン セイセイ ノ カテイ 3サイジ ノ ブンセキ カラ
  • ―3歳児の分析から―
  • A Case Study of 3-Year-Old Children in a Kindergarten

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抄録

本研究は,幼稚園の帰りの集まりにおいて,3歳児が「別れのあいさつ」のルーティンを学んでいくダイナミックな過程を,幼児と保育者,幼児と他児のやりとりにおける言葉や仕草,表情を詳細に記録し,心情面も含めて考察した。その結果,まず,子どもは個人の楽しさや自分の思いを表現するために教師の提示したルーティンを破り,共に行動する楽しさによってルーティンに戻る。保育者はあいさつのルーティンの要素間の間合いを短くすることで,子どもがルーティンを実行するように援助をしていた。次第に,子ども同士がルーティンの実行を互いにうながすようになっていった。この変化の様相から,子どもが自発的にルーティンを学んでいくためには,子ども同士が影響し合うこと,また,その基盤としての子どもと保育者との信頼関係が重要であると考察された。

収録刊行物

  • 保育学研究

    保育学研究 48 (2), 180-191, 2010

    一般社団法人 日本保育学会

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