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- 原田 幸一
- 一橋大学大学院
書誌事項
- タイトル別名
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- An Analyses of Contracted Forms of "Dakara" in Everyday Conversation of Young People from the Tokyo Metropolitan Area(<Special Issue>A Quantitative Empirical Study on Interpersonal Communication)
- 首都圏若年層の日常会話における「だから」の縮約形
- シュトケン ジャクネンソウ ノ ニチジョウ カイワ ニ オケル 「 ダカラ 」 ノ シュクヤク ケイ
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抄録
本稿は,首都圏若年層の日常会話をデータとし,いわゆる順接の接続詞「だから」の縮約形の使用を説明する要因を探るものである.分析の対象となる「だから」は477例得られ,うち233例が縮約形であった(縮約率48.8%).ダーラやダカなどの縮約形のうち,最も多く使用されるのはダであった(118例).後接要素の有無・後続ポーズの有無・用法(帰結的か非帰結的か)・性別の4変数を独立変数,縮約率を従属変数とし,独立変数の群間における縮約率の差の検定(フィッシャーの直接確率法)を行った結果,後続ポーズ・用法・性別に有意な差が見られた.縮約率は,後続ポーズがあるよりないほうが高く,帰結的用法より非帰結的用法のほうが高く,女性より男性のほうが高いことが明らかとなった.ロジスティック回帰分析を行った結果,後続ポーズ・性別・用法の順に影響力が大きいことがわかった.また,縮約形を全数としたダの割合(ダ率)を従属変数とし,同様の分析を行った結果,性別に有意な差が見られ,ダ率は女性より男性のほうが高いことが明らかとなった.考察の結果,後続ポーズ・用法・性別が「だから」の縮約率と関連する理由として,それぞれ<発音労力の軽減>・<形態的な合理化>・<社会規範の性差>を主張し,三つの変数の要因としての妥当性を示した.
収録刊行物
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- 社会言語科学
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社会言語科学 15 (1), 57-72, 2012
社会言語科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205771672448
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- NII論文ID
- 110009978175
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- NII書誌ID
- AA11510423
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- ISSN
- 21897239
- 13443909
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- NDL書誌ID
- 024214922
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可