まちづくり系ワークショップ・ファシリテーターに見られる言語的ふるまいの特徴とその効果 : ビジネスミーティング司会者との比較を通して(<特集>ウエルフェア・リングイスティクスにつながる実践的言語・コミュニケーション研究)

書誌事項

タイトル別名
  • The Linguistic Behaviors of Facilitators in Community Planning Workshops : A Comparison with Chairpersons in Business Meetings(<Special Issue>Practical Sociolinguistic Research toward "Welfare-Linguistics")
  • まちづくり系ワークショップ・ファシリテーターに見られる言語的ふるまいの特徴とその効果 : ビジネスミーティング司会者との比較を通して
  • マチズクリ ケイ ワークショップ ・ ファシリテーター ニ ミラレル ゲンゴテキ フルマイ ノ トクチョウ ト ソノ コウカ : ビジネスミーティング シカイシャ ト ノ ヒカク オ トオシテ

この論文をさがす

抄録

本稿では,まちづくり系ワークショップの進行役であるファシリテーターの言語的ふるまいの特徴を明らかにし,それが話し合いにどのような影響を与えているか,まちづくりをめぐる話し合いに有効かを考察する.ワークショップの進行役(ファシリテーター)の特徴を特定するために,ワーグショップと同じくミーティング談話(meeting genre)の一種であるビジネスミーティングの進行役(司会者)の言語的ふるまいと比較する.データとして,ワークショップ談話の録音・録画データ(約80時間),ビジネスミーティング談話の録音・録画データ(約35時間),参加者へのインタビューやフィールド・ワーク等で得た情報を用いる.考察の結果,ビジネスミーティングの司会者と比較すると,ファシリテーターのふるまいには対人関係機能面に関わる言語ストラテジーと,話し合いのメタ的情報を提示する言語ストラテジーが積極的に使用されていることが明らかになった.このようなファシリテーターに特徴的な言語的ふるまいが,「参加者が平等な立場で臨める話し合い」「参加者がプロセスを把握しやすい話し合い」「参加者間のラポール構築を促し,参加者同士が話しやすい話し合い」へと導く要因となることも明らかになった.まちづくりをめぐる話し合いにおいて,ファシリテーターは,住民参加を促し,各政策主体が協働してまちづくりを進めるために効果的であると言える.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ