近代科学と二つの文化(<特集>制度としての「近代」-「負」の領域からの逆照-)

書誌事項

タイトル別名
  • Modern Science and Two Cultures(<Special Issue>"The Modern" as Institution-Seen Against the Light from "the Peripheral")
  • 近代科学と二つの文化
  • キンダイ カガク ト フタツ ノ ブンカ

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抄録

近代という概念は、それを用いる論者の学問的分野がちがえば、それに呼応して異なる使われ方をする。文学者のいう近代は、しばしば産業革命以後の市民社会や生活意識をさす一方で、哲学者はデカルト以降の主客分離を前提にした個我意識の確立した文化状況をいう。また、社会学者の中には生産型生活から消費型生活への変化を重視する者もいる。近代はじつに複雑な相貌をもっている。本論では、こうしたさまざまな近代概念の中でも、科学と文学との訣別、二つの文化の創生に注目して両者のあるべき姿をもとめようと思う。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 45 (11), 1-9, 1996

    日本文学協会

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