批評の生成 : 「国民と思想」試考(<特集><批評>の視線-近代文学における<他者>と<天皇制>を手がかりに-)

書誌事項

タイトル別名
  • Formation of Criticism : A Preliminary Reading of Nation and Thought(<Special Issues>"Critical" Gaze: Following the Tracks of the "Other" and the "Imperial System" in Modern Literature)
  • 批評の生成--「国民と思想」試考
  • ヒヒョウ ノ セイセイ コクミン ト シソウ シコウ

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説明

明治二六年七月発表した北村透谷の「国民と思想」は、二つの論脈をもっていた。一つは過去の勢力、創造的勢力、交通の勢力による国家づくりの要請であり、今一つは高踏的思想による純理追求であった。透谷はこの二論脈で、維新後成立してきた明治絶対制国家と対峙しようとした気配がある。「国民と思想」を吟味すると、逆に明治国家のもつ問題点が炙り出されてくる感がある。本稿はそれらについて少し触れた。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 40 (11), 1-11, 1991

    日本文学協会

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