西鶴のミステリー手法 : 『本朝桜陰比事』に見る<仕掛け>と<謎>(<特集>近世文学、ミステリーからの照射)

書誌事項

タイトル別名
  • Saikaku Writing a Mystery Story : The Trick and Mystery of Hancho-ouin-hiji(<Special Issue>Mystery in Early Modern Literature)
  • 西鶴のミステリー手法--『本朝桜陰比事』に見る<仕掛け>と<謎>
  • サイカク ノ ミステリー シュホウ ホンチョウオウ インヒ ジ ニ ミル シカケ ト ナゾ

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抄録

『本朝桜陰比事』巻一の二は、巻頭章が序章的意味合いをもつゆえ、いわば本格的な話の開始の章で、唯一『棠陰比事』を典拠とする。話中に語られる事件そのものは、事実と離反しながらも、その主人公には、京都所司代の板倉父子や幕府の儒官林羅山らと、昵懇の関係にあった、京の三長者の一人=角倉家を仄めかす<仕掛け>が施されていたのではなかったろうか。作品の配列意識(主に次章との関係)をもとに、西鶴の創意を探る。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 54 (10), 22-33, 2005

    日本文学協会

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