怪異の生成とうわさ : 祇右衛門・飾磨屋・中村玄道(<特集>怪異をひらく-近代の時空へ)

書誌事項

タイトル別名
  • Rumor and the Growth of Mystery : Giemon, Shikamaya, and Gendo Nakamura(<Special Issue>The Anatomy of the Uncanny: Something Pre-modern in Modernity)
  • 怪異の生成とうわさ--祗右衛門・飾磨屋・中村玄道
  • カイイ ノ セイセイ ト ウワサ ギエモン シカマヤ ナカムラゲンドウ

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抄録

怪異はうわさによってリアリティを獲得すると同時に、うわさそれ自体の自己増殖的運動が怪異として現象する。つまり、<怪異としてのうわさ>と<うわさという怪異>とは表裏一体となって、怪異現象を生成し流通させる。そのように怪異がコミュニケーションの問題であることを、京極夏彦『姑獲鳥(うぶめ)の夏』や「狐者異(こわい)」、森鴎外「百物語」、芥川龍之介「疑惑」などを対象に確認する。さらに、近代と前近代とを節合(アーティキュレイト)するものとしての、怪異を生成するうわさの可能性にも言及する。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 54 (11), 36-47, 2005

    日本文学協会

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