藤壺の流儀 : 「袖ぬるる露のゆかりと思ふにも」

書誌事項

タイトル別名
  • The Style of Fujitsubo : Reading Her Poem "Sode-nururu-tsuyu-no-yukari-to-omofunimo"
  • 藤壷の流儀--「袖ぬるる露のゆかりと思ふにも」
  • フジツボ ノ リュウギ ソデヌル ルツユ ノ ユカリ ト オモウ ニ モ

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説明

源氏と藤壺の三組目の贈答歌には解釈上の三つの問題点があるが、「よそへられる」のは若宮となでしこ、「なほうとまれぬ」はうとましく思われる意であり、「袖」は源氏のそれである。源氏から藤壺へと「涙の露に濡れたなでしこ」のイメージの受け渡しが行われている。また、藤壺の歌とその語り口には、余程の出来事がないと詠まれない、丁寧な散文によって包まれる、相反する感情を二つながら明晰な形で歌う、という特徴がある。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 53 (12), 12-20, 2004

    日本文学協会

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