異性装と御釜(<特集>中世における「聖なるもの」)

書誌事項

タイトル別名
  • Caldron, Transvestism and "Okama"(<Special Issue>The "Sacred" in the Middle Ages)
  • 異性装と御釜
  • イセイ ソウ ト オカマ

この論文をさがす

抄録

禅僧大極の日記『碧山日録』応仁二年一一月一九日条には、釜鳴りを鎮める作法-釜鳴法-が書き記されている。なかで興味深いのは、異性装によるトランス・ジェンダーにより釡鳴りが鎮まるとする法である。なぜ、異性装により釜鳴りが鎮まるのか。またこの釜鳴法が、現代日本の下位文化において語られるオカマという隠語と、どのように関わるのか。日本中世の女装者である持者の存在をも視野におさめながら、聖なるオカマを論じ、インドの両性具有者ヒジュラを遠望してみたい。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 45 (7), 46-56, 1996

    日本文学協会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ