読むこと・教えること : 中島敦「山月記」に即して(<特集>いま再び問う-文学教育の根拠)

書誌事項

タイトル別名
  • Reading and Teaching : An Interpretation of Atsushi Nakajima's "Sangetsu-ki"(<Special Issue>Reviewing the Meaning of Literature Education)
  • 読むこと・教えること--中島敦「山月記」に即して
  • ヨム コト オシエル コト ナカジマ アツシ サンゲツキ ニ ソクシテ

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説明

「山月記」は人間が虎になる話ではない。虎になった男が自らについて語る物語である。場面・状況を貫く自己が消えていくことへの恐れを語っていた〈李徴の声〉の物語は、他人からの評価という問題を経て、詠うことの不可能性へと及んでいく。そうした変移を通して作品は、物語ることができないということだけが物語りうるという逆説的な事態を浮かび上がらせている。具体的に「山月記」を読んだ上で、どういう意味で読むことを教えるといいうるのかを考察する。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 52 (8), 48-56, 2003

    日本文学協会

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