『懐風藻』の「尭」

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タイトル別名
  • Emperor Yao in <i>Kaifūsō</i>
  • 『 カイフウソウ 』 ノ 「 ギョウ 」

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抄録

<p>『懐風藻』という奈良時代の詩集では、天皇が中国の聖帝である「尭」を超えたという表現がある。この表現は、中国の詩にも日本の後代の詩にも見られない特殊なものである。しかし、この表現は、漢詩の基本的な技法の一つである「典故」を強く意識したものであり、『懐風藻』の詩にみられる典故を打ち消す作詩のありかたと通じている。これは、日本において国家の表現として詩が用いられたことがもたらした書き方だと言える。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 62 (1), 2-10, 2013

    日本文学協会

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