気象によせる関心

書誌事項

タイトル別名
  • Their Symbolic Interest in Weather: Representations of Snow in Ancient Times
  • 気象によせる関心 : 古代の「雪」
  • キショウ ニ ヨセル カンシン : コダイ ノ 「 ユキ 」
  • ―― 古代の「雪」 ――

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抄録

<p>環境をどのように表現するか。特に自然環境においては、実際の景・事象を客観的に描く立場と、理想の景・イメージとして文芸的に表現する、という二つの立場がある。古代散文における雪の記事をみると、たとえば六国史の雪は、災厄の予兆・雪害から儀式に関するものへと変容しており、朝廷における雪への関心の変化が窺える。一方『摂津国風土記』逸文には、鹿の背に積もる雪が塩の譬喩として表現されるが、その聯想の背景には、野に降り積む雪の文芸的イメージ、さらに同地の地理的環境がふまえられており、文芸的観点から雪を描いた記事といえる。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 62 (5), 2-9, 2013

    日本文学協会

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