秋成、伴侶を失う : 残生の超克と飛翔

書誌事項

タイトル別名
  • Ueda-Akinari's Literary Career after the Bereavement of His Wife
  • アキナリ ハンリョ オ ウシナウ ザンセイ ノ チョウコク ト ヒショウ

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抄録

上田秋成(一七三四〜一八〇九)の「よもつ文」は亡き妻瑚〓尼が冥界から寄せた手紙を記録するというスタイルで書かれて、秋成の多くの文章の中でもきわめてスピリチュアルな一編である。これを主要な資料としながら、秋成が妻を失った六十四歳の時、そして六十五歳、六十七歳、六十八歳、七十五歳と年次を追って、秋成が受けいれてゆく様々な事態を分析し、その心意の転変と生きる姿勢の動揺、最終的には学問を捨てて、『春雨物語』執筆へと挑戦する、秋成の決断と飛躍を追求したものである。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 60 (2), 11-20, 2011

    日本文学協会

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