"焚書"された「日本紀」 : <呉太伯後裔説>続貂(<特集>中世文学を生み出す環境)

書誌事項

タイトル別名
  • The Burning of Nihon-gi : A Review of the Theory of the Japanese's Descent from Go-Taihaku(<Special Issue>The Backgrounds of the Production of Medieval Literature)
  • "焚書"された「日本紀」--<呉太伯後裔説>続貂
  • フンショ サレタ ニホンギ ゴタイハク コウエイセツ ゾクチョウ

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説明

南北朝初期に中巌円月が撰進した「日本紀」は、後世に伝わることなき幻の「日本紀」となった。諸伝に拠ると、中巌はその中に<呉太伯後裔説>を載録したことで通行せず、近世期には"焚書"されたと認識されるようになる。しかし、中世にあっては、神代紀を兼ね備えた《本紀》の亀鏡であり、かつ<呉太伯後裔説>が「呉音」習熟の《本説》として再発見されたこと、ひいては中世の言説相や学問環境も透視させてくれる幻の「日本紀」であった経緯を再考した論考である。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 58 (7), 22-29, 2009

    日本文学協会

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