琉球語から見た日本語希求形式=イタ=の文法化経路(<特集>琉球語を見る/琉球語から見る)

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タイトル別名
  • On the Grammaticalisation Path Leading to the Japanese Desiderative -ita-(<Special Issue>Views of Ryukyuan, Views from Ryukyuan)
  • 琉球語から見た日本語希求形式=イタ=の文法化経路
  • リュウキュウゴ カラ ミタ ニホンゴ キキュウ ケイシキ イタ ノ ブンポウカ ケイロ

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抄録

琉球のいくつかの方言にみられる希求形式の使用状況から、琉球方言の=イタシ系の希求形式は生理的に不随意の身体機能を表す動詞のみと共起し、必要性を訴えるのが古い使用法であると考えられる。この=イタシは「痛みを感じるほど痛烈に感じる状態に達する」という意味から発達したとみられるものである。本土日本語の=イタシも、「甚(イタ)シ」からではなく、琉球方言と同じ文法化の経路をたどって、希求形式になったと思われ、その文法化の出だしは日琉祖語の時代に遡ると推測される。

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