日本語敬語の文法化と意味変化(<特集>日本語における文法化・機能語化)

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タイトル別名
  • The Grammaticalization and Semantic Change of Honorifics in Japanese(<Special Issue>Grammaticalization in Japanese)
  • 日本語敬語の文法化と意味変化
  • ニホンゴ ケイゴ ノ ブンポウカ ト イミ ヘンカ

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抄録

『天草版平家物語』に用いられた「ござる」を、文法的機能によって分類するとともに、原拠本と対照させることによって、「ござる」の意味派生の手がかりを得ることができる。「ござる」の語源的意味に近い空間的存在文では、ほとんどの用例が尊敬表現であるが、その他の用法では丁寧表現が多数を占めている。その要因は、丁寧表現には主語に対する選択制限がなく、尊敬表現より広い範囲で使用されることによると思われる。また、「ござる」の文法化、存在動詞の語彙項目の変化等も「ござる」の敬語的意味の変化に影響を与えていると考えることができる。

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