現代語の感動文の構造 : 「なんと」型感動文の構造をめぐって

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タイトル別名
  • The Structure of Modern Japanese Exclamatory Sentences: On the Structure of the Nanto-Type Sentence
  • ゲンダイゴ ノ カンドウブン ノ コウゾウ ナント ガタ カンドウブン ノ コウゾウ オ メグッテ

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抄録

現代語の感動文の研究において感動文とされるのは,感動喚体句の形式をもっと考えられている文(本稿ではA型と呼ぶ)であり,「なんと〜だろう!」の形式による文は,多くの先行研究で疑問文の周辺にあるものと扱われてきた。しかし,本稿では「なんと〜だろう!」の形式による文の特徴として,(1)「なんと」は不定語としては機能していない,(2)「なんと」は属性概念を持つ語と体言の両方を要求するため,「なんと〜だろう!」の形式による文は必ず文中にコトを構成する, (3)「なんと」と共起する「だろう」等の判断辞は,判断辞としての意味の対立をもたず,その意味の変質に伴い接続形態も変化している,以上のことを明らかにした。さらに,「なんと」形式による文は,形式,表現ともにA型と対応していることを指摘し,感動文であることを述べた。

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