-
- 新屋 映子
- 桜美林大学
書誌事項
- タイトル別名
-
- On the Properties of Japanese Sentences with Nominal Predicates α-sa Derived from Adjectives
- ケイヨウシ ハセイ ノ メイシ サ オ ジュツゴ ト スル ブン ノ セイシツ
この論文をさがす
説明
「彼はかなり熱心だった。」という形容詞文に似た表現として「彼はかなりの熱心さだった。」という名詞文がある。本稿は後者のように形容詞の語幹に接尾辞「さ」が後接した派生名詞を述語とする文の性質を、形容詞文と比較しつつ考察した。「〜さ」は抽象的な程度概念であるため単独では述定機能を持たず、性状規定文の述語であるためには連体部を必須とする。述語としての「〜さ」には性状の程度を中立的に述定するものと、評価的に述定するものがある。評価的に述定する機能は「〜さ」と形容詞が共通に持つ機能であるが、「〜さ」による述定には何らかの文脈的な前提が必要であり、形容詞文の評価性が形容詞によって表わされる性状の「存在」自体に向けられているのに対し、「〜さ」を述語とする文の評価性は連体部に示される性状の「あり様」に向けられているという違いがある。連体部と「〜さ」との意味関係は多様で、連体部は「〜さ」を述語とする文に豊かな表現力を与えている。
収録刊行物
-
- 日本語の研究
-
日本語の研究 2 (4), 33-46, 2006
日本語学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205787957632
-
- NII論文ID
- 110006273539
-
- NII書誌ID
- AA11998386
-
- ISSN
- 21895732
- 13495119
-
- NDL書誌ID
- 8530539
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可