物語論を公共性に開くために : 主体の脱中心化へ向けて(司会論文,生成と物語-語りと語り直しの可能性の思想史-,フォーラム1)

書誌事項

タイトル別名
  • For Opening the Narrative Approach to the Public : Toward Decentering the subject
  • 司会論文 物語論を公共性に開くために--主体の脱中心化へ向けて
  • シカイ ロンブン モノガタリロン オ コウキョウセイ ニ ヒラク タメニ シュタイ ノ ダツチュウシンカ エ ムケテ

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抄録

物語を、他者との出会いと共同作業のなかでの語り直しのプロセスとしてとらえる場合、重要なのは他者の性格とその位置である。そこには、了解可能な他者と了解不可能な他者という、二重の他者性があり、この両者の関係をどのようにとらえるかが問題となる。この問題は、他者の側からだけでなく、他者を了解、あるいは不了解する語りの当事者=主体の側からも、深められなければならない。この点について近年精力的な問題提起を行っているジュディス・バトラーの議論をふまえていえば、他者からの問いかけに対する応答を迫られることによって、物語る主体が脱中心化されるという視点は、他者の他者性を徹底させるうえで、重要なてがかりを提供する。

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