月震観測で月内部構造はどこまでわかったか(特集「月科学の最先端と今後の展望:月はどこまでわかったか?その2」)

書誌事項

タイトル別名
  • Current understanding of the lunar internal structure from the lunar seismology (Special issue: Current understanding and future perspectives of lunar science, part 2)
  • 月震観測で月内部構造はどこまでわかったか
  • ゲツシンカンソク デ ツキナイブ コウゾウ ワ ドコ マデ ワカッタ カ

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抄録

弾性波による月内部構造の探査は残された月の起源,進化の謎にせまる上で最も効果的な手法の一つである.アポロミッションで得られた月震データから地殻-マントル境界やマントル速度構造など重要な知見が得られた.しかし月震データのクオリティーは十分なものではなく,走時データには研究者間の読み取りにばらつきがあり,結果が左右されている部分が多い.また,層境界を一意に同定できるほど波線の分布も十分ではない.アポロデータは現在もなお解析が続けられており,コアの存在などが示唆されているが確定的な証拠となるのは困難と考えられる.より広域のネットワーク観測や表層付近の散乱の影響を除去できる帯域での新たなる月震観測が切望され,その実現にむけた開発が始まっている.

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