スポーツ環境の変革に向けた研究・教育の課題と可能性

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抄録

<p> 近代家族に代表される性役割分業および異性愛中心主義など、既存の枠組みに潜む権力構造を明らかにし、特に女性の不在や劣位に対して異議申し立てを行ってきた女性学・ジェンダー研究の視座が、スポーツ領域の分析にも援用されるようになって久しい。このスポーツ・ジェンダー研究は、女性スポーツおよび女性アスリートの飛躍とともに醸成を続け、メディアや教育におけるジェンダーバイアス、リーダー的地位における女性の不在、男性性の恣意性などを明らかにしてきた。現在、国家レベルの疑惑にまで発展しているドーピング問題や、刻々と変わる「性別」に関わるIOCの規定、さらには東京五輪招致をめぐる収賄疑惑など、オリンピックの開催意義が改めて問い直されている。このような状況の中、果たしてスポーツ・ジェンダー研究はどのような貢献をしうるのか。発表では、1975年の創刊から40年以上経つ研究誌、Sex Rolesの女性スポーツ特集(2016年74巻)を参考にしつつ、これまでのスポーツ・ジェンダー研究を振り返りながら、そこに残されている課題とともに今後のスポーツの可能性についても探ってみたい。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205804323712
  • NII論文ID
    130005245678
  • DOI
    10.20693/jspehss.67.47_2
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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