05バ−26−口−13 野球のバッティングにおけるバットのダイナミクス

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抄録

<p> 本研究の目的は、野球のバッティングにおけるバットのダイナミクスを分析し、バットヘッドの加速メカニズムについて検討することであった。アマチュア野球選手99名の最大努力によるトスバッティング動作をモーションキャプチャーシステムで記録し、バットのキネマティクス的変数を算出した。加えて、逆動力学法を用いてバットグリップに作用する力およびトルクを算出した。バットスイング開始以降、グリップ周りにスイング方向へのトルクが発揮され、バットの回転エネルギーも増大した。しかし、インパクト直前からトルクの発揮は減衰し、インパクト時にはスイング方向とは逆向きのトルクに転じた。インパクト直前からはバットの並進エネルギーの増大が顕著であった。スイング動作を通してバットヘッドの曲率半径は単調増加の傾向を示し、インパクト直前におけるバット長軸方向への力とバットヘッドスピードの2乗に極めて強い相関関係が認められた。これらのことから、野球のバッティングでは異なるタイミングでバットの回転エネルギーと並進エネルギーを増大させることでバットヘッドを加速させていることが推察された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205805182080
  • NII論文ID
    130005245186
  • DOI
    10.20693/jspehss.67.174_1
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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