ラットの肝臓及び腎臓のQuinolinate Phosphoribosyltransferaseの性質

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タイトル別名
  • Properties of Quinolinate Phosphoribosyl transferases from Rat Liver and Kidney
  • ラット ノ カンゾウ オヨビ ジンゾウ ノ Quinolinate Phosp

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説明

ラットの肝臓と腎臓のQPRTaseの細胞内局在性を蔗糖密度勾配遠心法によって調べた結果,両臓器とも細胞質にのみ局在していた.両臓器の粗酵素液中にはPRPPを分解する酵素が存在しており,その活性はNaFによって阻害された.従って粗酵素液をQPRTaseの酵素源として使用する場合,真のQPRTase活性を得るためには両臓器とも1mMのNaFの添加が必要であった.部分精製したラットの肝臓及び腎臓のQPRTaseの作用至適PHは,1mMのPRPP存在下では各々7.0及び6.0であった.肝臓のQPRTaseはpH9.0で,基質であるPRPPによって阻害されたが,pH7.0では阻害されなかった.PRPPが低濃度の時は,pH9.0の方が反応速度が高かった.すなわち作用至適pHはPRPPの濃度に依存していた.腎臓のQPRTaseもPRPPの影響に対しては同じ性質を有していた.又フタル酸によっても両QPRTase活性は阻害された.ナイアシンヌクレオチド類は両QPRTase活性を阻害しなかった.

収録刊行物

  • ビタミン

    ビタミン 54 (5-6), 171-175, 1980

    公益社団法人 日本ビタミン学会

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