美術における「個性化教育」についての考察

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タイトル別名
  • Consideration about “Personalization” in the Art Education
  • ビジュツ ニ オケル 「 コセイカ キョウイク 」 ニ ツイテ ノ コウサツ

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抄録

美術教育と個性を育む教育は切り離しがたい関係にある。美術に限らず,個性的であるということは素晴らしいこと,尊ぶべきことという考えが,現代では一般的なものとなっている。その一方,個性化教育の実施から約30年を経て,個性化教育が招く問題についても明らかになってきている。本論文では,まず,学校教育に個性の重視という視点が導入された経緯と,個性化教育後に子どもたちにどのような変化が起こったかという点について論じていく。次に,美術の学習指導要領や実践例から,美術教育がどのように個性化教育の影響を受けているかを明らかにし,美術教育のなかで個性を重視することで起こりうる問題について論じていく。そして,個性と密接な関係にある美術という教科が,個性化教育の招く問題を乗り越えて,教育の内部から教育全体,ひいては社会を変革する可能性について論じる。

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