伊豆沼・内沼に隣接するため池で観察されたハス<i>Nelumbo nucifera</i>の分布拡大にともなうコウガイモ<i>Vallisneria denseserrulata</i>群落の消失

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Extinction of a <i>Vallisneria denseserrulata</i> population by the expansion of <i>Nelumbo nucifera</i> in a pond around Lake Izunuma-Uchinuma

抄録

<p> 富栄養化が問題となっている宮城県伊豆沼・内沼の湖畔に位置するため池で,水生植物の変遷を2006年から2010年の8月まで観察した.このため池では2006年から2009年までコウガイモ群落が観察され,60~80cm の葉を付けた大型のコウガイモが分布していた.ハスは2008年以降に生育が観察され,2010年には池の水面の80%以上の範囲を覆った.2010年には,コウガイモ群落が形成されていた場所はハス群落に覆われ,コウガイモ群落は観察されなかった.その一方,コウガイモ群落が形成されていた場所の水面上に,矮小化した3株のコウガイモが浮いているのが観察された.矮小化した株は根が短く,大型魚や波浪により浮き上がりやすい状態であった.ハス群落の繁茂により光が水面に届かなくなった環境下では,コウガイモの成長が制限されることで群落消失が進行すると考えた.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205823412224
  • NII論文ID
    130006199968
  • DOI
    10.20745/izu.5.0_13
  • ISSN
    24242101
    18819559
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ