コミュニケーションを重視した英語教育における言語メディアの限界に関する理論的考察 : 言語の役割の相対的低下とコミュニケーションを重視した教育の新たな可能性

  • 山中 司
    慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程:日本学術振興会

書誌事項

タイトル別名
  • A Theoretical Consideration on the Limitation of Language Media in Communication : New Possibilities of Communication-oriented English Education Considering its Language Role
  • コミュニケーション オ ジュウシシタ エイゴ キョウイク ニ オケル ゲンゴ メディア ノ ゲンカイ ニ カンスル リロンテキ コウサツ ゲンゴ ノ ヤクワリ ノ ソウタイテキ テイカ ト コミュニケーション オ ジュウシシタ キョウイク ノ アラタナ カノウセイ

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抄録

コミュニケーション重視の大学英語教育に対する社会からの期待が高まる一方,既存の理論フレームワークは言語至上主義的なモデルに傾倒している等,必ずしも十分なコミュニケーション観に基づいた評価ができているとは言い難い。本論考はこうした問題意識を背景に,これからの英語教育が立脚すべき「次世代コミュニケーション論」を素描し,示唆と試論を提示した。本論考は言語メディアの限界を既存の語用論を中心とした議論から抽出し,とりわけ非言語表現をも取り込んだコミュニケーションの分析のための理論的枠組が未だ不十分であることを明らかにした。結論としてメタ・コミュニケーションレベルにおける分析が,広義のコミュニケーション論の概念化には不可欠なことを論じている。本論考は英語教育における言語メディアの限界を取り上げているが,これはコミュニケーションを重視する教育領域全般に対しても十分な理論的貢献となりうるものである。

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