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- 木村 弘之
- 富山大学
説明
超高層ビルに設置されるエレベータにおいては,建物の固有振動数が低いため,強風や地震により建物が揺れると,建物とロープとの共振によりロープが大きく揺れ,昇降路内機器への衝突や絡まりの可能性がある.新潟県中越地震(2004年10月23日:M6.8)では,震源から約200km離れた東京で,長周期地震動により超高層ビルおよびビル内に設置されたエレベータ・ロープの揺れが大きくなり,昇降路内機器に絡まる被害が発生した.千葉県北西部を震源とする地震(2005年7月23日:M6.0)では,エレベータ休止台数の多さが注目された.また,東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日:M9.0)から6月30目までの震度5強以上の地震を対象とした被害調査の結果,故障や損傷の約24%をロープ類の昇降路内機器への衝突や絡まりが占めていることが明らかになった.エレベータの地震被害の低減や地震後の早期復旧のためには,ロープの引っ掛かり防止対策以外に,ロープの揺れを正確に把握する必要がある.そこで本稿では,エレベータ・ロープの横振動解析(強制振動)についての理論解や数値解析方法(差分法および簡易計算法)を中心に紹介する.
収録刊行物
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- 昇降機・遊戯施設等の最近の技術と進歩技術講演会講演論文集
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昇降機・遊戯施設等の最近の技術と進歩技術講演会講演論文集 2013 (0), 7-14, 2013
一般社団法人 日本機械学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205901263232
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- NII論文ID
- 110009918382
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- ISSN
- 24243183
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可