現実性と真理 : フランツ・ローゼンツヴァイクの経験論

書誌事項

タイトル別名
  • Wirklichkeit und Wahrheit : Franz Rosenzweigs Theorie der Erfahrung
  • ゲンジツセイ ト シンリ フランツ ローゼンツヴァイク ノ ケイケンロン

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説明

フランツ・ローゼンツヴァイクは二〇世紀のドイツにおけるもっとも有名なユダヤ人哲学者の一人である。彼は自らの思想を「新しい思考」と名づけ、万物を一つの本質に還元しようとする「パルメニデスからヘーゲルまで」の古い思考を批判する。さらに、このような古い思考に対してローゼンツヴァイクはその「新しい思考」を「経験する哲学」と呼びかえる。ハインツ=ユルゲン・ゲルツはローゼンツヴァイクの「経験する哲学」を論じているが、その研究はローゼンツヴァイクの論文「新しい思考」を主に考察の対象としている。しかしローゼンツヴァイクの「経験する哲学」を解明するためには、彼の主著である『救済の星』や手紙も論じなければならない。本稿ではローゼンツヴァイクの「経験する哲学」を「存在」、「小さな言葉《と》」、「神の啓示」、「現実性」、「真理」などの鍵語の下で考察し、彼の「経験する哲学」とは啓示を「経験する哲学」であることを明らかにする。

収録刊行物

  • 宗教研究

    宗教研究 82 (3), 687-709, 2008

    日本宗教学会

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